
ヨルダンとイスラエルの間にはヨルダン川が流れている。写真のこのあたりはイエスやその弟子ヨハネが布教活動をしていた場所ということが考古学によってほぼ明らかにされている場所だ。近くには、あの”モーゼの十戒”でお馴染みのモーゼが、率いてきた民にパレスチナに向うよう指示し自分はここに留まって亡くなったと思われるネボ山もあり、まさに旧約・新約聖書のディープな世界に足を踏み入れたわけで、ゾクゾクッとしてきた。しかし細い川だね。

(聖地ネボ山よりの眺め、頂上にはモニュメントや教会が立っていて世界中からやってきた信者で一杯だ。「一族の民よ、カナンを目指せ!」)
下の写真は、Bethany(べサニー、Baptism Sight)と呼ばれるキリスト教の洗礼所。一説によるとイエスもここで洗礼を受けたのではとされている。ちょうど幼児の洗礼が行われていた。

(ひんむかれた子供はこれから自分の身に降りかかる運命を知らず、ニコニコと愛嬌を振りまいている)

(司祭は躊躇せず一気に子供を沈めた。ドボッ)

(引き上げられたど子は一瞬何が起こったか分からない顔をしてたが、次の瞬間、ビーと火がついたように泣き始めた)
子供には悪いんだが、居合わせた世界中から来た僕たち観光客は、本当にいいものを見せてもらった。そしてこの辺りで生まれなくて本当良かったと心の底から思った。

このヨルダン川のすぐ向こう(西岸)は、イスラエルによって実行支配されるパレスチナ自治区だ。ここべサニーはもろイスラエルとの国境にあたるので入園にはパスポートと厳重チェックがある。写真も川の向こう側にイスラエル軍の要塞らしきものが見える。ここでは歴史は進行中なのだ。