
ハバナ市内を歩いていたときに偶然、グランマ号の航海ルートと時間を記した壁画に遭遇した。
1956年11月25日の深夜、メキシコのTUXPANの港から定員12名の中古ヨットに乗り込んだフィデル・カストロ、チェ・ゲバラら82名はキューバを目指してカリブ海を渡っていった。そして1週間の航海のち、キューバ南岸のPlaya Las Coloradasに上陸を果たしたが、待ち受けていたバティスタ政府軍に囲まれ、激闘むなしく仲間が12名に激減してしまう。かろうじて山に逃げ込んだカストロらはそれからし烈なゲリラ戦を展開して行く。そうした捨て身の作戦からキューバ革命はターニングポイントを迎えていった。
キューバにはこういう革命を忘れないためのスローガンや絵が国中に掲げられている。何も知らない呑気な旅人は、今でも孤高の戦士のごとく社会主義を貫き通しているキューバのスローガンに、見当違いなロマンを感じてしまったりするのだ。
(グランマ号)

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