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メキシコ、カリフォルニア、日本 暮らしへの好奇心は尽きない
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紅海を後悔せずに航海したい



ヨルダンからエジプトへ向かう旅行者は、陸路ならイスラエルに入りシナイ半島東部のエジプト側国境も町ターバ(TABA)へ抜けるか、ヨルダンのアカバ(Aqaba)からエジプトのヌエイバ(Nuweiba)まで紅海をフェリーで渡るかのどちらかだ。僕は今回フェリーで渡ることにしたのだが、うわさ通りの一日仕事になった。

その日はぺトラ遺跡の町ワディ・ムーサのホテルに頼んでいたバスに朝早く乗って確か1時間ほどでアカバの港に着いたと思う。そこでフェリーのチケットを購入し出国手続きを済ませ余ったヨルダンのディナールをエジプトのポンドに両替して(この両替のレートが完全にこちらの足元を見たレートで係りの対応も最悪だったお陰でフェリー乗り場の情景を今でも覚えている。意外とそういうもんだよね旅って)後は出港を待つのみとなった。このとき、同じ宿に泊まっていた韓国美人2人組と行動を共にしていたのでここまでは極楽気分だったのだ。気が付くと僕らの周りには類は友を呼ぶといった感じで大きな荷物を背負った外国人旅行者が集まり始め、その数は15人ほどにのぼった。

それから1時間たっても何のアナウンスもない。美女軍団が差し出した木の実も食べ飽き、いらいらしながらさらにじっと待つ状態が続いた。2時間ほどしてさすがに心配になり(このフェリーは突然欠航するので有名)、フェリー運航会社の窓口に聞きに行くと「もう少し待て」とてんで埒があかない。しかし表を見ると他のアラブ人たちが続々とバス(フェリー発着所へはバスでしか入れない)に乗っている。彼らを指さしてどうなってるんだと問いただすと、頷きながら「あれに乗れ」とわけの分からないことを言う始末だ。もう文句をいう気力も失せて、韓国美女のもとへ戻って行った。

結局それから約1時間ほどして結果的に何とか乗船出来た。しかしそれも何のアナウンスもなく突然バスに殺到するアラブ人達を見て動物的カンで僕らもそれに続きそのバスに飛び乗って何とか乗船にありつけた次第だ。信じられないのは、乗船時に政府観光局とおぼしき男がやってきて、このフェリー港のサービス満足度についてのアンケートを僕ら外国人旅行者に配って回ったことだ。もちろんドクロのイラストと共に思いつくままの罵詈雑言を書いたことは言うまでもない。

そのフェリーにはどこの国かは不明だがアラブ人がたくさん乗っていた。ちょうどこの港のあるアカバはサウジアラビアとの国境まですぐのところにあり、イスラム巡礼月ハッジになると聖地メッカやメディーナ(ここから数百キロのところにある)を目指す北アフリカやアフリカなどの近隣国から来るイスラム教徒でこのフェリーはすし詰め状態になると聞く。そのときはハッジではなかったが、彼らもそんなメッカやメディーナに普通に巡礼(ウムラ)しに行った帰りかななんて想像した。

このフェリー、一応国際航路ということで免税店が有った。残念ながら写真を撮るのを忘れてしまい何が売っていたか思い出せない。僕たち外国人旅行者はスナックコーナーに陣取ってぺちゃくちゃやりながら、そしてアラブ人たちに物珍しそうなまなこでじろじろと見られながら紅海
を渡って行った。
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異文化と自然を愛するイグアナ楽団のページへようこそ。これまでメキシコとアメリカに合計10年住んできました。それ以来人生の歩き方をテーマとして追い続けています。海外を旅するといつも考えさせられる豊かさとは何か。それについて思ったことを書いていきます。
プロフィール

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イグアナ楽団
性別:
男性
自己紹介:
好きな言葉:「生きていくうえでもっとも大切なことは、自らを律し、可能な限り自分に正直であること」
by Robert Redford

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