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メキシコ、カリフォルニア、日本 暮らしへの好奇心は尽きない
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魂が奏でる音 “タケオ”





初めての景色、初めての味覚、初めての香り。僕たちは毎日の生活の中でその気になればたくさんの新しいことを経験出来る。その新しい経験の中に時たま、これからの人生の見え方を変えてしまうほど強烈なのが潜んでいる。僕がおととい見た映画“タケオ”はまさにそんな強烈な経験の一つだった。

タケオはアフリカン・ドラムを演奏するダウン症の青年だ。この映画はそんなタケオの姿を追う。ある時は幻想的なダカールの浜辺で現地の人と共にドラムを叩き、またあるときは日本の障害のある子供たちと一緒に楽器を楽しむ。そしてどのようにして彼がドラムと出会い、どのようにして才能を伸ばしていったかが過去の映像とともに紹介されてゆく。

映画を観て、まず僕はタケオのパーソナリティに魅了された。日本だろうがセネガルだろうが彼には関係ない。だから言葉も問題じゃない。実際映画の中でセネガル人に話しかけられ謎のアフリカ語で応酬する彼の姿が収められている(このシーンかなりおかしいが、もしかしたらタケオは相手の言葉を音で捉え驚くほど似せて再現しているんじゃないか)。そんなひょうきん一面を持つ彼も、いったん楽器を手にすればエネルギーの全てを注ぎ込んで作品を作り上げようとする芸術家の姿に変わる。その度合い、並みの芸術家ではない。なんていうか純粋度の度合いが桁はずれに違うのだ。そんなタケオの姿を見続けるうち、観客は自分たちが失ってしまった大事なものを思い出さされることになる。

さてこの日は上映後に彼のライブ演奏があった。僕はそこで冒頭に書いた初めての経験をしてしまう。それはなんていうんだろう。まったくのピュアな精霊が奏でる音の調べとでもいうべきか、とにかくこれまで聞いた音とは次元が違うのだ。その音にはルールはなかった。また人に気に入られようという計算もなかった。いうなれば大自然の中で耳にする音に近いのかもしれない。滝の水が落ちる音、吹き抜ける風に草がワサワサ揺れる音。そういう音と同質の音だ。聴いていて自分の脳が活性化されていくそんな気がした。

タケオ”上映中 8/27~9/16 ポレポレ東中野

イベント
9月4日(日) アフリカンナイト 20:00~23:00
9月4日(日)、11日(日) アブライ・サバールワークショップ(大人向け)16:30~18:00
9月10日(土) タケオ・リズム楽器ワークショップ(子供向け)14:30~16:00

at ジャスパー・セロ二アス(ポレポレ東中野より15秒)
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異文化と自然を愛するイグアナ楽団のページへようこそ。これまでメキシコとアメリカに合計10年住んできました。それ以来人生の歩き方をテーマとして追い続けています。海外を旅するといつも考えさせられる豊かさとは何か。それについて思ったことを書いていきます。
プロフィール

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イグアナ楽団
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男性
自己紹介:
好きな言葉:「生きていくうえでもっとも大切なことは、自らを律し、可能な限り自分に正直であること」
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