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メキシコ、カリフォルニア、日本 暮らしへの好奇心は尽きない
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(ここからの話は自己陶酔が多分に含まれています。高血圧の方や他人の独りよがりな思い出話に寛容でない方はご遠慮下さい。) 25歳のとき中米を旅行しているときによく聞いた曲が、Earl Klugh(アール・クルー)の“Living Inside Your Love”だ。この曲を聴くと、その旅で一時期一緒に旅したカナダ人のアンジーを思いだす。 中米旅行の途中、僕はグアテマラのアンティグアに滞留しスペイン語学校に通っていた。そのときに空いた時間でサルサを習い始めたら外国人生徒の間で徐々に輪が広がっていき、毎晩その仲間でバーに繰り出すのが習慣となっていった。アンジーとはそこで知り合った。 ある晩、ディスコから出ると外では大雨が降っていた。ドイツ人の男と僕と彼女の3人はずぶ濡れになりながら夜道を歩き帰途についた。途中で道が二手に分かれるところで、僕らを眺めた彼女は僕のほうに付いて来た。それから僕らは旅のカップルになった。 アンティグアでしばらく一緒に過ごしたが、やがて旅を再開しなければならなかった僕は、ホンデュラスで再会することを合言葉にひとまず彼女に別れを告げ、エルサルバドルを駆け抜けホンデュラスを彷徨い、世界一安くダイビングの免許が安く取れると評判だったホンデュラスのカリブ海の島“ウティラ島”へ渡った。ある日、島を歩いていると向こうからバックパックを背負った見慣れた女性が二人で歩いてくるではないか。よーく見るとそれはアンジーだった。気がつくと島道のど真ん中で僕らは抱き合い絶叫し合っていた。再び合流した僕らは、そこから行動を共にしウティラでの滞在から、ホンデュラス~グアテマラ間のジャングルの国境越えまで二人で旅を続けた。そのルートはかなり冒険心に富んでいて一筋縄で行かなかったが、無事グアテマラの国境にもぐりこんだ時は二人して快活の叫びをあげた。 僕よりも年上でユーモアに富んでいた彼女とは気が合って喧嘩することもなかった。いつもリラックスしていてちょっかいを出してくる彼女のお陰で本来真面目な日本人である(?)僕もゆる~やかな毎日が過ごせた。そして他愛もないことで笑いあった。 そんな甘く幸せな日々を送っていたが、旅人の出会いには必ず別れがやって来る。グアテマラの黒人の町“Livingston”での数日を過ごした僕らはマナティの住む川に沿って西に進んだ。いずれ二人とも国境を越えてメキシコに戻らなければならないが彼女はまだグアテマラを旅する気でいた。 乗り続けていたバスがだだっ広い国道の停留所に停まり僕達は降りた。そこからはバスは北行きと南行きに別れる。彼女は少し南にいい牧場があるからそこに行こうと提案してきたが、彼女との旅にも正直疲れが溜まっていて1人になりたかった僕は、ここから北へ向うと彼女に告げた。 沈黙の時間がしばらく過ぎると、北へ行くおんぼろ3等バスがやってきた。彼女の乗る南行きのバスはもう少し待たなければならない。彼女に別れの挨拶をしてバスに飛び乗ると、爆音と共にすさまじい煙のかたまりを吐き出してニワトリやら豚やらを乗せたオンボロバスは出発した。 それ以来彼女の姿を見ることはなかったけれど、この曲を聴くと彼女と過ごした日々がせつなく甦る。 旅と音楽は人生を豊かにしてくれるんだ。 can't get over the feeling, living inside your love i never wanna lose my feeling, living inside you love PR コメントを投稿する
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異文化と自然を愛するイグアナ楽団のページへようこそ。これまでメキシコとアメリカに合計10年住んできました。それ以来人生の歩き方をテーマとして追い続けています。海外を旅するといつも考えさせられる豊かさとは何か。それについて思ったことを書いていきます。 プロフィール
HN:
イグアナ楽団
性別:
男性
自己紹介:
好きな言葉:「生きていくうえでもっとも大切なことは、自らを律し、可能な限り自分に正直であること」
by Robert Redford mail : cocovenice@gmail.com 人生のお買い物
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