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メキシコ、カリフォルニア、日本 暮らしへの好奇心は尽きない
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僕らは結構、〝誰々知ってるよ~”と有名人の名を得意げにあげたりする。でも実はその有名人と何らかの関わりのある知り合いを知っているというだけだったりする。ただ知ってるよというだけで具体的なエピソードはないので、聞かされるこちらとしてはちっともおしろくない。そしてそういう人が何だか薄っぺらく見えてしまう。
そんな具合になかなか身近にいない有名人だが、有名人とman-on-manで話しが出来たりすると、その一瞬は強烈な印象を伴っていつまでも心に残る。 以前僕がベニスビーチ(ロサンゼルス)のレストランのフロントで働いていたときの経験を紹介する。 このレストランは寿司とフレンチのレストランでパティオバーとレストランから成っていたが、中には現代アートが定期的ローテーションで飾られ、スタッフのエンターテインな演出とヒップな雰囲気が受け、客層はなかなか凄かった。ハリウッド関係者やプロレスラー、レイカーズの監督から銀行家までとごちゃまぜで、それゆえ一種独特な上気した雰囲気が作られていた。ある日のカウンターには、地元ベニスのチカーノギャングの親分(子分はパティオで待機)の隣で、フェラーリ来たベニス署の署長が寿司をつまんでいたりとそんな興味深い光景が日夜繰り広げられるような店だった。 フロントという仕事は店に来た客を先ず最初にお迎えする仕事で、人数を確認して席に案内するというシンプルな業務内容だけれど、一晩に最大300人も押しかける店ではいかに効率よく席を作って回転させていくかで売上が大きく左右される責任のでかい仕事だ。これをアメリカ人のアルバイトの女の子とペアで行う。お客さんもカウンターがいい人、テーブルがいい人、さらに2人連れから8人の団体までバラエティーに富むので、その要望を聞きながらなるべく虫食いにならないように配置するのは仕事というよりゲームだった。早く席につけていかないとどんどんお客さんが入って来て入り口がパニックになる。しかも延々と連なるウェイティングリストに名前を記してパティオバーで徐々にに出来上がりつつある強欲な白人どもがまだかまだかと盛んにちょっかいを出してくる。おまけにウェイティングリストに書かれてある”JIM”という日本で言えば一郎というありきたりな名前を呼べば、3人ぐらい名乗り出て来てそれをリストわきに記した”赤デブ”や”ちびメガネ”などの特徴メモと照合させて選り分けて無事レストランに引っ張ってこなければならない(一度このメモをあざとく見つけた奴に意味を聞かれたので笑顔で”ハンサム”と答えておいたが、そこにはエロオヤジと書かれていた)。この名実ともに骨の折れるハードワークに皆精神に支障をきたし3ヶ月以内で辞めていった。 さて、話しがそれたが、ここで会った有名人で印象に残っているのは、グレゴリー・ハインズとオプラだ。グレゴリーは”TO GO"(電話注文でするテイクアウト)をジャガーを運転して取りに来た。格好はジャージの上下。おそらく寝巻のまま地下駐車場に降りてそのまま来たのだろう。出来上がりまで少し待ってもらったが、まだかと何度もしつこく聞くので、”出来たら教えるから静かに待ってなさい!”と強めに言ったら大きな目をいっそう大きく見開いたあとシュンとしてしまった。ハリウッド映画で軽やかにタップを踊る世界的スターをしかるという機会もなかなかない。そんな彼も今では天国にいる。 もう1人のオプラはアメリカでは超有名な黒人司会者だ。彼女は女友達と二人で来て寿司カウンターを希望したが、あいにく満員だったので少し待ってもらうように頼むと(あとで店のオーナーに怒られた。オプラは待たせちゃいかん。優先してあげなきゃと)、にこっと笑って大丈夫よと言いながらパティオバーでにこやかにお酒を楽しんでいた。あれだけの有名人なのにこの気取らなさ、この自然さとは。そしてもちろんオーラに包まれている。彼女は他の有名人との格の違いを見せ付けていた。 さて、しっかり自慢話に精を出してしまったが、もう10年近く前の出来事なのにこれらの思い出は鮮明に覚えている。やはり他人との鮮明な違いがあるからスターはスターなんだろうな。翻って一般人との壁を取っ払った路線を行く日本の芸能人。果たして僕らの心に強烈なものを残すだけのモノはあるんだろうか。 PR コメントを投稿する
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WELCOME TO Move On
異文化と自然を愛するイグアナ楽団のページへようこそ。これまでメキシコとアメリカに合計10年住んできました。それ以来人生の歩き方をテーマとして追い続けています。海外を旅するといつも考えさせられる豊かさとは何か。それについて思ったことを書いていきます。 プロフィール
HN:
イグアナ楽団
性別:
男性
自己紹介:
好きな言葉:「生きていくうえでもっとも大切なことは、自らを律し、可能な限り自分に正直であること」
by Robert Redford mail : cocovenice@gmail.com 人生のお買い物
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