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メキシコ、カリフォルニア、日本 暮らしへの好奇心は尽きない
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中国との問題

中国人船長が解放された。知人はこの報道にショックを受けて昨夜はやけワインをやり、今も頭痛が続いているらしい。僕も同じ気持ちで憤っている。

中国漁船に挑発されて当然のごとく行った逮捕をきっかけに、中国政府に猛烈に抗議され、結果として日本はやむなく船長を釈放した。しかし、現時点での状況は現地にいるフジタ社員4人が拘束されたままで、東シナ海の油田には掘削のためのドリルパイプが持ち込まれ、レアメタルは止められ、中国人旅行客1万人はキャンセルされ、友好イベントのための日本人学生の訪中は出発間際に中止され、今度は逆に船長拘束の謝罪と賠償を要求されているのだ。しかも今回の衝突事故の事実は中国政府によりかなりねつ造されて報道されている。これが日本の政府の対応の後に残った現実だ。これでみんな納得してるんだろうか?

いろんな考え方があっていいと思うが、中国という国と理解し合えるという幻想は残念ながら捨てたほうがいいと僕は思う。この国は政府が国を運営していくために情報操作を行い、国民が日本に対して憎しみを持つよう誘導している。このような状況では、日本人が中国人との友好や平和を願いいくら努力しても実りは少ないだろう。その事実をしっかり認識したほうが良さそうだ。普段の暮らしに置き換えて言えば、不幸なことに隣の家には常識が通用しない一家の主が住み、子供達を洗脳しているのだ。まともな近所づきあいなど望むべくもないだろう。もちろん完全にシャットアウトしてしまうのではなくて、個人ベースの交流は頻繁に行うべきだ。ただ、普段は友好的なスタンスでいても、いざとなったら国の威信をかけて対応するという厳しさを持つべきだ。

政治家はもっとプロらしく中国からの理不尽な揺さぶりに対応して行かないととんでもないことになる気がするのは僕だけだろうか?今回、船長を簡単に解放したことで、今後彼らはより頻繁に尖閣諸島の国境を越えてくる可能性がある。いったいその時、どう対応するんだろう?いや、もっと最悪なケースで言えば、今尖閣諸島に中国軍に先手を打たれて上陸されたら日本政府はなすすべもないんじゃないかと思う。あの周辺に眠る資源やシーレーンの重要性を考えるとそれが現実になる日もそう遠くない気がする。僕たちが普段意識もしない日本のはるか南の離れ島ひとつで日本の社会はどえらいことになってしまうのだ。

でも政府ばかり非難するのはおかしい。今回の件で国民サイドから中国政府に対して抗議デモが一つも起こらなかった。これこそ問題かもしれない。中国側は在米中国人でさえアメリカの日本大使館の前で抗議デモを起こしたというのにだ。自分も含めてだけど、日本人っていったいどうしちゃったんだろうと思う。自分の国が他国に好き放題されても黙って声ひとつ上げない。これって異常じゃない?

実は今、偶然に百田尚樹氏の書かれた第二次世界大戦の特攻隊のひとりをテーマにした“永遠の0(ゼロ)”を読んでいる。この本は小説だけど、軍上層部ではない普通の日本海軍の飛行機乗りたちがどういう気持ちで命を犠牲にして戦い散って行ったかその心情のひとつひとつが丁寧に、そして壮絶に描かれている。それは残された家族や日本という国の未来をただひたすら願う気持ちだけだ。彼らが今の中国に対する僕たちの反応を見たらなんと言うんだろうか?

この問題、どんな意見でもいいけれど、みんながもっと声をあげて問題にして議論すべきだ。もう一度言うけれど、このままだときっと未来の世代に大きなつけを残すことになるよ。
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アメリカ人友人がイグアナ楽団さんと
まったく同じご意見でした。
テキーラでアホなはなしばかりしていた彼も、このときばかりは強い口調で
この国の未来を憂えていたのが
印象に残っています。

私は、「この国の政治家は、内政、というかリーダー選びに忙しくて、外交は弱いのよ」という、一見意見にみえて
ぜんぜん意見になってない私見を
返すのがせいいっぱいでした。

でもね、デモは私は好きではないのですよ。(←ギャグではない)

ひとりひとりができることについて
考えてみます。

貴重な示唆をありがとうございます。
bluemoonさま

コメント有難うございました。今回の件、悔しくてついつい偉そうなこと書いちゃいました。 

今日ふと思いました。中国にグリグリやられているからと日本は深刻ムードになっちゃいかんなと。ラテンアメリカのように明るく言いたいことを言わないといけないなと。ついつい日本人って相手の言葉を必要以上に深刻に受け止めて自滅してしまう傾向が有りますよね。言いたいこと言って、あとは相手の出方を待つほうが精神的にもいいし、あるレベルまでは作戦としても効果的なんじゃないかと思うんです。これってまさに今中国がやってることです。日本も同じことすればいいんですよ。相手に言いたいこと言われしたい放題された上に、ご丁寧にも自分たちで不安がってしまう日本人のメンタリティ。これこそ変えないといけないことだと気づきました。

この点、ラテンアメリカにどんどん学びたいものです。
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WELCOME TO Move On

異文化と自然を愛するイグアナ楽団のページへようこそ。これまでメキシコとアメリカに合計10年住んできました。それ以来人生の歩き方をテーマとして追い続けています。海外を旅するといつも考えさせられる豊かさとは何か。それについて思ったことを書いていきます。
プロフィール

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イグアナ楽団
性別:
男性
自己紹介:
好きな言葉:「生きていくうえでもっとも大切なことは、自らを律し、可能な限り自分に正直であること」
by Robert Redford

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