
去年上海に行ったときに、ふとあることに気が付いた。
自分が歩くその脇の車道を自転車が音もなく通過していくのだ。
しかも乗ってる人がペダルを漕ぐことなく。
最初は気にも留めなかった。
自転車は漕ぐものという固定観念みたいなものがあったから。
でも次第に何かおかしいということになり、意識して見てみると、
自転車はみな車道を走っていて(自転車専用レーンらしきものがある)、
しかも殆んどが電動機付きだったのだ。
ひょえ~。日本よりだんぜん進んでる!!!
停めてある自転車をつぶさに観察してみた。
普通の、どちらかというとダサめの自転車に、無理やり付けました
っちゅう感じで電動機が付いている。見事なアンバランスさだ。
でも何か不思議と力強さだけは感じた。
多分、誰かが「もうちんたら漕いでらんねえよ」とある日マイ自転車に
電動機を付けたんだろう。それを見た隣人が一斉にマネをしたんだろう。
そしてそれが一気に広まり当局も「そんな程度のことはほっとけや」と
動ずることなく、規制されることもなく今日に至っているのだろう。
中国は早い。これがいいとなったらすぐにやる。
法律なんて気にしない。彼らにとって法律なんて所詮時の為政者が
勝手に決めたことで、自分たちに危険が及ばない限りはそんなもの
どうでもいいのかもしれない。
この素早さが風を産み、風がうずを産み、うずがエネルギーとなって
新しい産業が勃興するのだろう。
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