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メキシコ、カリフォルニア、日本 暮らしへの好奇心は尽きない
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美味すぎるよハビーバ

アンマンのダウンタウンに、HABIBA(ハビーバ)というテイクアウトのスイ-ツ屋がある。ここがとんでもなくうまくて、連日連夜大勢のヨルダン人で賑わっている。そんな彼らは口を揃えて、「ヨルダンで一番うまい菓子屋だよ」とのたまう。もちろん僕も毎晩通った。


ここでは、カナーファやオスマイリアと言われるアラビア菓子の出来立てアツアツを提供している。カナーファは薄焼きの生地の中にクリームやチーズ(淡白な羊のチーズのよう)が挟まっていて、その上からシロップをかける。オスマリーエは、生地の上にチーズを乗っけてオーブンで焼き、その上に細い麺のようなものを素揚げしたのが乗っけて同じくシロップをたっぷりとかける。このシロップをかけると日本人の自分には甘すぎるので、シロップをスプーンで削り落として、尚且つハーフサイズ(元気よく“ノス!”と言おう)を注文した。


毎日午前0時までの営業で、特に夜の11時ごろに行くと、アンマン中の腹ペコ野郎がこのスイーツを求めにやってきて、日夜真剣勝負が繰り広げられている(写真の男どもの熱いまなざしに注目!)。このハビーバは他にも店舗があるが、このダウンタウンの路地を入った支店は男性客が殆どで女性はたまに外で連れの男性が買ってきたのをぱくついてるのを見かける程度。客の多くは店の外で立ち食いして去っていくので、きちんとゴミ箱が設置されているのだが、4割はその辺に捨てていく。一度それをたしなめているおじさんを見かけたら、言われた高校生くらいの男はしぶしぶ従っていた。


ある夜、1人の“いい顔”に目が留まった。実に幸せそうないい顔をしてる。なんていうか、嬉しくてたまんないっていう表情。この菓子を子供の頃からずっと食べ続けてきて、本当にこの菓子を愛しているっていう顔だ。思わず唸らされた。そしてその夜は人の幸せというものについて深く考えさせられた。幸せって思ったより身近なところにあるのかも。貪欲に、より複雑な中からベストなものを見つけようとするから、幸せは逆に逃げて行ってしまうものなのかもしれない。
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有名人と出会うこと

僕らは結構、〝誰々知ってるよ~”と有名人の名を得意げにあげたりする。でも実はその有名人と何らかの関わりのある知り合いを知っているというだけだったりする。ただ知ってるよというだけで具体的なエピソードはないので、聞かされるこちらとしてはちっともおしろくない。そしてそういう人が何だか薄っぺらく見えてしまう。

そんな具合になかなか身近にいない有名人だが、有名人とman-on-manで話しが出来たりすると、その一瞬は強烈な印象を伴っていつまでも心に残る。

以前僕がベニスビーチ(ロサンゼルス)のレストランのフロントで働いていたときの経験を紹介する。

このレストランは寿司とフレンチのレストランでパティオバーとレストランから成っていたが、中には現代アートが定期的ローテーションで飾られ、スタッフのエンターテインな演出とヒップな雰囲気が受け、客層はなかなか凄かった。ハリウッド関係者やプロレスラー、レイカーズの監督から銀行家までとごちゃまぜで、それゆえ一種独特な上気した雰囲気が作られていた。ある日のカウンターには、地元ベニスのチカーノギャングの親分(子分はパティオで待機)の隣で、フェラーリ来たベニス署の署長が寿司をつまんでいたりとそんな興味深い光景が日夜繰り広げられるような店だった。

フロントという仕事は店に来た客を先ず最初にお迎えする仕事で、人数を確認して席に案内するというシンプルな業務内容だけれど、一晩に最大300人も押しかける店ではいかに効率よく席を作って回転させていくかで売上が大きく左右される責任のでかい仕事だ。これをアメリカ人のアルバイトの女の子とペアで行う。お客さんもカウンターがいい人、テーブルがいい人、さらに2人連れから8人の団体までバラエティーに富むので、その要望を聞きながらなるべく虫食いにならないように配置するのは仕事というよりゲームだった。早く席につけていかないとどんどんお客さんが入って来て入り口がパニックになる。しかも延々と連なるウェイティングリストに名前を記してパティオバーで徐々にに出来上がりつつある強欲な白人どもがまだかまだかと盛んにちょっかいを出してくる。おまけにウェイティングリストに書かれてある”JIM”という日本で言えば一郎というありきたりな名前を呼べば、3人ぐらい名乗り出て来てそれをリストわきに記した”赤デブ”や”ちびメガネ”などの特徴メモと照合させて選り分けて無事レストランに引っ張ってこなければならない(一度このメモをあざとく見つけた奴に意味を聞かれたので笑顔で”ハンサム”と答えておいたが、そこにはエロオヤジと書かれていた)。この名実ともに骨の折れるハードワークに皆精神に支障をきたし3ヶ月以内で辞めていった。

さて、話しがそれたが、ここで会った有名人で印象に残っているのは、グレゴリー・ハインズとオプラだ。グレゴリーは”TO GO"(電話注文でするテイクアウト)をジャガーを運転して取りに来た。格好はジャージの上下。おそらく寝巻のまま地下駐車場に降りてそのまま来たのだろう。出来上がりまで少し待ってもらったが、まだかと何度もしつこく聞くので、”出来たら教えるから静かに待ってなさい!”と強めに言ったら大きな目をいっそう大きく見開いたあとシュンとしてしまった。ハリウッド映画で軽やかにタップを踊る世界的スターをしかるという機会もなかなかない。そんな彼も今では天国にいる。

もう1人のオプラはアメリカでは超有名な黒人司会者だ。彼女は女友達と二人で来て寿司カウンターを希望したが、あいにく満員だったので少し待ってもらうように頼むと(あとで店のオーナーに怒られた。オプラは待たせちゃいかん。優先してあげなきゃと)、にこっと笑って大丈夫よと言いながらパティオバーでにこやかにお酒を楽しんでいた。あれだけの有名人なのにこの気取らなさ、この自然さとは。そしてもちろんオーラに包まれている。彼女は他の有名人との格の違いを見せ付けていた。

さて、しっかり自慢話に精を出してしまったが、もう10年近く前の出来事なのにこれらの思い出は鮮明に覚えている。やはり他人との鮮明な違いがあるからスターはスターなんだろうな。翻って一般人との壁を取っ払った路線を行く日本の芸能人。果たして僕らの心に強烈なものを残すだけのモノはあるんだろうか。

一人で入る飲食店


店から漂う煙に混じった香ばしい香り。
暗い夜道に浮かぶ赤提灯。
特にビールの美味しいこの季節、ちょっと焼き鳥屋さんに寄り道したくなる。

さて話は変わって、僕は一人で飲食店に入るのが気にならないタイプだ。お好み焼屋からバーまで平気でひとりで入っていく。だが、以前中華街で経験した一人飯はきつかった。

その日は土曜日で時刻は午後7時ごろのゴールデンタイム。所要で中華街近くに行ったためついでに中華食べて帰ろうと思い、フカヒレで有名な店に入っていった。少し大きめのその店は入った瞬間ぎっしり混んでいるのが分かった。こりゃ無理だと思い店を出ようとすると、親切な店のおばちゃんが円卓が空いているから良かったらどうぞと勧める。一瞬やな予感がしたが、おいしそうな臭いに警戒心が緩み、おばちゃんに付いて行った。超満員の店内はどの席も家族連れかカップルばかり。一人で来ている者は皆無だ。”週末の夕食のゴールデンタイムにしかも中華に一人でかよ。寂しい奴”(ほっとけよ!)みたいな視線が突き刺さる居心地の悪い花道をずんずん行くと円卓があった。そこにはすでに3組のカップルが落ち着かなそうに座っていた。

この瞬間に今夜の選択を悔いたのは言うまでもなかった。カップル3組の円卓にひとりで相席!まじ?

注文してから料理が来るまでの時間の長かったこと長かったこと。その時間が永遠に感じられた。おまけに本当に居心地が悪かった。あまりにも居心地が悪く、あまりにも目のやり場に困ったので目がよっちゃったほど(笑+涙)。そしてよりによって円卓といういつもならみんなで楽しく過ごすのに持ってこいのテーブルの構造がそのときばかりは恨めしかった。想像して欲しい。8人掛けの円卓に、見知らぬカップルが3組と男性1人客。お互いにらめっこ状態(ちなみににらめっこは弱い)。しかも誰も話さない(にらめっこなら当然だ)。これ以上の不気味なシチュエーションもそうない。(この映像に楽しげなアップテンポの曲をつけたら相当面白いはず) その後来た料理も味など感じる余裕もなく急いで流し込んで2分半で平らげ店を出たが、何日間かは夢でうなされた。しかし、その後もうどんなところへ行っても怖くないという自信がついたことだけは収穫だった。

良い子の皆さんへ
週末の団体客で賑わう中華街の人気レストランに一人で入ってはいけません。必ずやけどします。


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WELCOME TO Move On

異文化と自然を愛するイグアナ楽団のページへようこそ。これまでメキシコとアメリカに合計10年住んできました。それ以来人生の歩き方をテーマとして追い続けています。海外を旅するといつも考えさせられる豊かさとは何か。それについて思ったことを書いていきます。
プロフィール

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イグアナ楽団
性別:
男性
自己紹介:
好きな言葉:「生きていくうえでもっとも大切なことは、自らを律し、可能な限り自分に正直であること」
by Robert Redford

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